タイヘイレコードのあゆみ
1924(大正13)年8月10日、松田文蔵・森垣二朗らにより兵庫県西宮市(当時武庫郡今津町川内193)に前身の合資会社内外蓄音器商会が設立される。
翌1925年3月新譜より貝印ナイガイレコード第一回発売。
1930(昭和5)年11月5日解散と同時に太平蓄音器株式会社設立。
1935年7月に同じ関西の日東蓄音器(ニットーレコード)、日本クリスタル(クリスタルレコード)と経営統合し、11月より両社出資による大日本蓄音器株式会社を創立する(各レーベルは存続)。
1942年2月に戦時統合のために大日本雄弁会講談社(キングレコード)に吸収合併される。
戦後はかつての社員が旧工場を買い戻し、タイヘイ音響として復活1950(昭和25)年に戦後販売開始、1953年、日本マーキュリー株式会社となる。
内外レコード - 内外蓄音器
1925年から販売開始。
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さのさ節(声色入) - No.456
初期の能面デザインのレーベル。
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恋の木戸孝允(一) - No.4291
標準盤 -
昭和5年ごろから9年までのレーベル。一枚80銭。
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満蒙建国の黎明(一) - 3650-A
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月下の乾杯 - 4590-A
謝恩特盤。
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おけさぞめき - 4815-A
後期のデザイン。
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みなとの祭 - 4900-A
神戸市章と碇のあしらわれたもの。
青盤 - 1000
廉価盤。
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堀部安兵衛(一) - 1152A
特赤盤
1935年頃から使用された。56000番台と5000,6000番台の赤盤の総称。一枚一円
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日本陸軍 - 56686-月
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松の綠(上) - 5063-A
5000番台の一部に存在する金レーベル。
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岸の柳(一) - 5064-A
5000番台は浪花節や長唄などが多い。
新赤盤21000
1936-1938年にかけて主に流行歌に使用された。21000番台でA面に月印、B面に星印がつく。
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塹壕夜曲 - 21334-月
黒盤 - 15000
1935,36年頃の新赤の廉価盤として一枚80銭で販売された。
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ふられ与三郎- 15273-A
新黒盤 - 10000
1938年頃から使用された。商標がニットーの燕印に変更されている。10000番台。
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男と生れて - 10007-B
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勇士の純情 - 10507
一部の流行歌などに使用されたデザイン。
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破れ太鼓 - 10600
後期のデザインで1940頃。
R1000
1939年より開始。
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軍国桜だより - R1001
標準的デザイン。
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真実ぶし - R1037
後期重版分に使用された専用デザイン。
G-40000
1940年頃の流行歌などに使用された。
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小唄草紙 - G-40003
標準的デザイン。
30000
1941年頃の流行歌に使用された。
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茶作り次郎長 - 30032
N-50000
1940-42年頃の廉価規格。
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木炭太平記(上) - N-50033
。
X-70000
1940-42年頃の廉価規格。
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建国行進曲 - X-70031
見本盤
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珍旧じょんがら節(上) - X-70120
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万才数え唄(上) - X-70435
大日本雄弁会講談社(キングレコード)に吸収された昭和17年2月以降の製造。
その他
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神戸 みなとの祭 - 1-B
記念贈呈盤
キリンレコード
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追分 - K732-A
麒麟麦酒が太平蓄音器に委託して発行したレーベル。
コメットレコード
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神崎東下り - 30057-A
1934年12月より発売された廉価盤。タイヘイ既発売盤の名称を変更して再発したものもある。
戦後盤 - H10000~
タイヘイ音響として再設立し1950年より販売開始。
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港神戸のマドロスさん - H10132
標準デザイン。1951年2月新譜。
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港に白い花咲けば - H10186
写真盤。1951年12月新譜。
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上州鴉 - H10137
写真盤。
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支那服の娘さん - H10269
見本用宣伝盤。
戦後盤 - S5000~
タイヘイ音響として再設立し1950年より販売開始。
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セヴイラの理髪師 - S5078
戦後クリスタル。
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正調真室川音頭 - S5098
標準デザイン。
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安兵衛聟入り - S5113
通常は商標のある位置に卍印があるもの。
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安兵衛聟入り - S5360
マーキュリー時代
戦後盤 - T~
タイヘイ音響として再設立し1950年より販売開始。
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三五郎の駈付け - T234
廉価盤
日本マーキュリー - H15000~
1953年にタイヘイ音響が米マーキュリーと原盤契約をしたことを契機に、社名を日本マーキュリーとなる。
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観音経偈の勤行 - H15030
流行歌以外に使用された通常盤。
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真室川音頭 - H15093
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おこさ節 - H15093
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初めて来た港 - H15117
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マリモ追分 - H15117
日本マーキュリー - S1~
流行歌以外のもの
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黒髪 - S3
邦楽
戦後委託盤 - M
タイヘイ時代に発行し、マーキューリーとなった後に再版されたものも多い。
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黒田節 - M-59
初版は1950年頃だがこれは後に再版された際の専用デザイン。ニットー原盤。
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祝目出度 - M-59
前述の裏面。
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起上がり小法師 - M-538
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山中ぶし - M-800
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起上がり小法師 - M-538
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山中ぶし - M-800
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三山 - M-1972
マーキュリー時代のもの。昭和31年録音